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ETSUKO TORISHIMA

​鳥島悦子

「着物を通じ,和の精神性を発信したい」

 それこそが企業理念であり,

         ライフワークである。

アンティーク着物を扱うお店「縁」のオーナー鳥島さん。

今までの道のりは最初から順調なものではなかった。

高校卒業後,会計事務所に勤める。

「自分のやりたいことと何かが違う。」 と感じていた。

さらに着物への興味が高まり、アンティーク着物と出会う。

絵付けなど,大量生産には決して出せない良さに感動。最初は趣味としてどんどん集めていた。

 

やがて、着物について掘り下げていくうち、その面白さにさらにのめりこんでいく。

 

江戸時代の浮世絵などに見られるように,かつて日本人は着物をもっと自由に着こなしていた。

 

「もっとファンキーに着こなそう。」

洋とミックスさせるなど,日夜試行錯誤を繰り返す。

たとえば、

四季折々の移ろいを装いに反映させて楽しむといった繊細な感性。また、ハレの場で目出度いモチーフを装いに取り込んだりと、場面や相手を考え装いも変えるといった、「もてなし「慮る(おもんばかる)」といった思いやりの心など。

   

せっかく日本に住んでいるのだから、その根底にある和の精神性を知ってほしい...。

それこそが企業理念であり,ライフワークであると鳥島さんは語る。

人との「縁」を大切にし,様々なものとの調和を楽しみながら,日本の素晴らしさを発信し続けている。

やがて、通信教育をはじめ美容師となる。

そこでブライダルの仕事にかかわるが、型にはまった制約のある中ではどうしても自分の納得のいくサービスが提供できなかった。

「自分でやらなければ。」という思いが募り,独立。

   

 ヘアメイクについては自信があったが、着付けについては

まだ不十分と感じていた。

先生について習いなおすことになる。

 

そこで出会った先生のことば。

「もっと自由に着付けを楽しみなさい。」

着物への間口がぐっと広がった。

  振り返れば,ここに至るまでも試行錯誤の連続だった。

とにかくやって一度受け入れてみて、もしだめなら別のことにチャレンジしてみる。

行動力が自分の唯一の取り柄だと語る鳥島さん。

    

その結果たどり着いた本当に情熱を注げるもの。

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